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肝硬変で起こる出血傾向のメカニズムと生活上の注意点

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肝臓には様々な機能があります。
肝硬変では、肝臓の機能が低下することで、「出血傾向」が起こることがあります。
「出血傾向」とは、わずかな力で多量に出血したり、あるいはなかなか止血しない、または一度止血しても再度出血する状態のことを言います。
 では、なぜこの出血傾向が起きるのか、そのメカニズムについてお伝えします。
 まず、肝臓の機能の一つである血液凝固因子の生成について説明します。
血液凝固因子とは、血小板とともに血液が固まるために必要な因子の総称のことをさします。
外因系、内因系、フィブリノーゲンやプロトロンビンなどが、その代表的な因子にあたります。
 健康な方が怪我をすると、様々な血液凝固因子が連鎖していくように活性化されます。
しかし、肝硬変の方は肝臓の機能が低下しているため、血液凝固因子の生成が健康的な人よりもしにくく、出血傾向になりやすいという特徴があります。
 次に、肝臓におけるトロンボポエチンの産生低下についてお話します。
トロンボポエチンは、血小板の産生を促す物質です。
通常、肝臓でトロンボポエチンが作られていますが、肝硬変によって肝機能が低下するとこの生産が減り、結果的に血小板が減少します。
 その他、肝硬変では、血小板の貯蔵に関わる脾臓が大きくなることがあります。
これにより、脾臓で貯蔵される血小板が増えることも出血傾向の要因です。

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 肝硬変により出血傾向が起きた場合、日常生活の中で何をどのように気をつければ良いのか、お伝えします。
 まず、摩擦や打撲、外傷が予防できるよう、ベッドやトイレなどの環境を点検するようにします。
床が濡れていて滑ってしまったり、夜間に足元が見えずに何かに引っかかってしまったりすることのないような環境を整えましょう。
また、寝具や衣類のシワや、生地のゴワつきにより皮膚への圧迫や過度な摩擦が生じて皮下出血を起こすことがあります。
そのため、柔らかめの寝具や衣類を用いてなるべくシワを伸ばすように心掛けます。
 肝硬変では、倦怠感が生じて長時間同じ姿勢で過ごす傾向がある方がいます。
しかし、うっ血やアザが発生しやすいため、時々寝返りを打ったり、医師の安静指示の範囲内で活動したりすることが望ましいです。
 また、肝硬変により抵抗力が低下していることで呼吸器の感染症や尿路感染症を引き起こしやすいこともあります。
肝硬変があり、風邪などの感染症にかかってしまうと、咳やくしゃみをした時に出血傾向によって眼球結膜や肺からの出血を引き起こす可能性があります。
そのため、肝硬変による出血傾向が見られた場合には、手洗い、うがい、マスクの着用などを基本とし、柔らかめの歯ブラシを使用して皮膚やお口の中を衛生的に保つことが重要です。

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